和井 恵さんのメッセージ(#26674)への返事 > 性欲は「概念・想念」というよりも、もっと生々しい「欲求」だと感じていることです。 > > このお話しでは、信心深い老婦人が、 > 「修行中の僧侶がどれくらい修行が出来ているかを試そうとした」のですから、 > この僧侶に完璧な「理想的な僧侶の姿」を求めていたわけでは無いのだと思います。 > ただ、正しい修行が、ちゃんと出来ているかどうかの「確認」をしようとしたのだ、 > というのが私の解釈です。 > > > 隣家の若い娘に抱きつかれた僧侶は、性欲を感じてしまい、思わずその娘を突き放します。 > > そして、突き放して置きながら、その自身に起きた性欲に目を向けようともせずに、 > 「枯木寒巌に倚る三冬暖気無し」という虚言(自己をそれらしく見せる着飾った説明)を言いました。 > しかし、なによりも、「突き放す」必要があったのは、相手の女性などではなく、 > 自分の心の中に生じてしまった「性欲」の方であったはずなのです。 > > つまり、修行者として最も必要な「自己の心を観察」して煩悩と対峙することを忘れ、 > 心に起きてきた欲望・煩悩を「相手のせいにしてしまう」という行為に及んでしまった。 > > これを見た信心深い老婦人は、この僧侶に失望して追い出し、庵を焼いてしまった、 > というお話しだと思います。 > > 闘う敵は、他人に非ず、自己の心のみなり。 > (外に敵がいると思って行動していると、いつの間にか自分がその敵になってしまう) > > というような教えを示しているのだと、個人的には思います。 > > 横レス、失礼を致しました。 禅の公案の理想的な解釈ありがとうございます。 公案はこう解け、という見本ですな。 感服です。 |