![]() 元芝携帯さんのメッセージ(#22529)への返事 > 所謂、「為したことのみが返ってくる」的カルマ論は実は無理があるだよねえ でもね、「為したことしか返らない」という教えが、役に立つ場合もあるんです。 それは、私たちの「(理不尽な)怒り」という、煩悩の生起を抑えてくれるんですね。 私たちは、何か非道い仕打ちを他の人から受けたとしても、 それに「正当性(理由)」が見つかれば、それを受け入れることが出来ますが、 それ(納得できる理由・原因)が見いだせないと、 「何故なんだ!俺はちっとも悪くないのに!!」と思ってしまって、 「だから俺は悪くない、悪いのは相手の方だ」と考えて「怒り」を増大させ、 そのエネルギーを相手にぶつけて、報復しようとしてしまうのです。 三大煩悩(貪・瞋・痴)の中でも最大の負のエネルギーを発散させる、 放射能のような働きを持つ「怒り」を鎮めてくれる効果(効用)を、 この「(自分が過去に)為したことしか返らない」という教えは持っています。 ああ、そうか、これは自業自得なんだ、と納得できれば、 その人には、それほど怒り(という煩悩)は生まれてこないですよね。 つまり、「怒りの抑制」には、とても効果のある(役に立つ)教えなのです。 実際問題としては、不確定性原理の法則から言っても、 「偶然(ランダムな、偶発的な出来事)」はあるはずなのです。 そして、それがあるからこそ、今までに無い「新しい何か(可能性)」も生まれてくるのでしょう。 世の中には「偶然」と「必然」が、混在している、と私は思っています。 そして、偶然であろうが必然であろうが、それらに囚われることが無くなったときに、 私たちは「心解脱」に至ることが出来るのだと思います。 |