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#22532 2009年6月14日(日)16時56分
From: 和井 恵
Subject: Re5:高尚なお話から一寸ズレますが

元芝携帯さんのメッセージ(#22529)への返事

> 所謂、「為したことのみが返ってくる」的カルマ論は実は無理があるだよねえ

でもね、「為したことしか返らない」という教えが、役に立つ場合もあるんです。

それは、私たちの「(理不尽な)怒り」という、煩悩の生起を抑えてくれるんですね。

私たちは、何か非道い仕打ちを他の人から受けたとしても、
それに「正当性(理由)」が見つかれば、それを受け入れることが出来ますが、
それ(納得できる理由・原因)が見いだせないと、
「何故なんだ!俺はちっとも悪くないのに!!」と思ってしまって、
「だから俺は悪くない、悪いのは相手の方だ」と考えて「怒り」を増大させ、
そのエネルギーを相手にぶつけて、報復しようとしてしまうのです。

三大煩悩(貪・瞋・痴)の中でも最大の負のエネルギーを発散させる、
放射能のような働きを持つ「怒り」を鎮めてくれる効果(効用)を、
この「(自分が過去に)為したことしか返らない」という教えは持っています。

ああ、そうか、これは自業自得なんだ、と納得できれば、
その人には、それほど怒り(という煩悩)は生まれてこないですよね。

つまり、「怒りの抑制」には、とても効果のある(役に立つ)教えなのです。

実際問題としては、不確定性原理の法則から言っても、
「偶然(ランダムな、偶発的な出来事)」はあるはずなのです。
そして、それがあるからこそ、今までに無い「新しい何か(可能性)」も生まれてくるのでしょう。

世の中には「偶然」と「必然」が、混在している、と私は思っています。

そして、偶然であろうが必然であろうが、それらに囚われることが無くなったときに、
私たちは「心解脱」に至ることが出来るのだと思います。

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