オウム真理教の後継団体の1つ「ひかりの輪」の、福岡県福津市にある拠点施設の建物が売却・解体され、近く、団体が退去する見通しになったことが、捜査関係者などへの取材でわかりました。 上祐史浩氏が代表を務める「ひかりの輪」は、オウム真理教の後継団体の1つで団体規制法に基づき活動実態の報告などを国に義務づける観察処分の対象となっています。 捜査関係者などによりますと福津市にある拠点施設ではおよそ10年前から信者が定期的に出入りし修行などをしているとみられるほか、上祐氏の訪問も確認され、周辺の住民が市や警察に対して繰り返し不安を訴えたり相談したりしていました。 こうした中、拠点施設の建物が売却・解体され近く、団体が退去する見通しになったことが関係者への取材でわかりました。 捜査関係者などによりますと背景には団体の経営難などがあるとみられ、11年前に使用が始まったとみられる拠点施設の解体作業が今週中にも始まり、団体の退去が完了する見通しだということです。 拠点施設について周辺地域に住む男性は、「団体が来てからは近所の人とも大声で話せなくなり、小さな声や電話でしか会話ができなくなるなど日常生活が変わってしまった」と話していました。 その上で、団体が退去することについて「施設が今の場所から無くならないのかもしれないという不安がずっとあったので、暗雲がはれるというか、安らかに過ごせそうです」と話していました。 |