公安審査委員会(委員長・田中康久元仙台高裁長官)は19日、公安調査庁が団体規制法に基づき請求したオウム真理教に対する観察処分の更新を認める方針を固めた。教団の主流派「アレフ」から分かれた上祐史浩氏(46)が率いる「ひかりの輪」も、教団組織の一つとして処分対象に含めるとみられる。 今週末にも正式決定し、観察処分の期限が切れる今月末までに官報に公示する。教団への観察処分は2000年1月に決定、更新は3回目。処分期間はこれまで同様に3年間とする見通し。 団体規制法は「無差別大量殺人の首謀者が団体の活動に影響力を有する」などを観察処分更新の要件としている。 公安庁は松本智津夫死刑囚(53)=教祖名麻原彰晃=が教団を主宰し、教団は現在も松本死刑囚への絶対的帰依を培うことを目的としており、その内部組織として、アレフとひかりの輪が存在すると主張している。 これに対し、アレフは「(松本死刑囚は)拘禁反応で精神的能力に障害が生じている。主宰者たり得ず請求は不備だ」と反論。ひかりの輪は「麻原の教義に従う者で構成されていない」と訴えていた。 2009/01/20 02:03【共同通信】 |