オウム真理教の松本智津夫死刑囚(53)の控訴審を担当した弁護士2人が懲戒請求された問題で、第2東京弁護士会の綱紀委員会が、松井武弁護士について「弁護士としての品位を失う非行があった」として、懲戒委員会での審査を求める議決をしていたことが分かった。 議決は5月19日付。今後、同弁護士会の懲戒委員会が懲戒処分にすべきかどうかを審査する。 松井弁護士に対しては、松本死刑囚の控訴審で、控訴趣意書の提出期限までに趣意書を提出しなかったことが松本死刑囚の利益を著しく損なったとして、東京高裁や、事件の被害者の滝本太郎弁護士ら2人が懲戒請求していた。同弁護士会の綱紀委員会は議決書で、「控訴趣意書を提出しない方法を選択したのは、被告人の権利のために最善を尽くすという弁護士職務に違反する」と指摘した。 (2008年6月23日14時34分 読売新聞) |