喫茶Honfleur掲示板 2007〜2009年

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Message#15602 2008年7月29日(火)14時16分
From: 聖者ぼんちリンポチェ
変更
Re:オウマー日記ファン日記
아벨(Abel)さんのメッセージ(#15599)への返事

> ただ、そのとき問題になったこととして、病人は「坊さん、袈裟=葬式」という観念を確固
> として抱いているので、生きている人のケアは現実問題として困難。「坊さんが来た=死ぬ」
> と悲観されて逆効果・・・ということだったが、まあ一部の現実として、病人のケアなんて
> 苦労多くて金にならない、というホンネもあるのでせうな。

そんな本音があるとしたら、
高野山大学にスピリチュアルケア学科なんか新設しないでしょうに。
もっとも、建前で作った学科なら知らんが。ww

ただね、坊さんは2重の意味で死を連想させる、という意見を、
病人の親族、という立場の人間から聞いたことがあります。(うちの祖母)
まずいわゆる「坊さん=葬式」の図式ですな。
それから、「坊さん=丸坊主=抗癌剤の副作用=癌=死」という連想。

ともあれ、坊さんなるものがイコール死かどうかはともかく、
「生きている庶民」に対して必要なものでない、という認識が、
日本仏教初期からずーっと続いているので、どうしようもおまへん。
特に、私みたいに、別段何が苦しくて縋りたいわけでもないのに、
お寺に近付こう(観光目的以外で)という人は滅多にいてないと。

基本的に坊さんというのは、律令政治においては
朝廷の御用機関であって、対庶民のものではなく、
基本的に対庶民で何かすることは禁じられていたくらい。
かの弘法大師空海が、綜藝種智院を庶民に向けて開きましたけど、
確か空海の死後20年足らずで頓挫してます。

せっかく鎌倉時代に興隆した骨のある宗派も、
室町時代になれば今の新興宗教と変わらないような状態になり、
江戸時代からは対庶民ではあるものの、
それは役所としての戸籍管理係であり、
今の役所がそうであるように、憩いを求めていく場所ではなくなったと。
(特に真言宗なんて敷居高すぎだし)
そして明治になって役所の役目が取り上げられ、
残るは先祖代々の供養と葬式しか用事がなくなり、
昭和になれば檀家300〜400軒は抱えなければ食べていけなくなり、
さりとてそれだけ抱えればそれらの葬儀と法事に追われ、
生きている人間のケアなどする暇がないし、
そんな暇があるような檀家数の寺では、ケアに資本をかけられない、
ということになったと。

結局、今生きている人のケアをしようという坊さんは、
尋常でない目的意識を持っていなければやってられない状態になりました。
特に真言宗や天台宗は。ww

これは、この2つの宗派の特徴に結構関係あるように思えます。
なぜって、出家しなければ何にも教えてもらえないから。(笑)
せいぜいが護身法くらいのもので、
それ以上のことは、仏様にお願いするにもお礼するにも坊さん任せ。
アマチュアをアマチュアに押し込めておくのが正式で、
絶対にセミプロは出させないのが特徴ですな。
セミプロになりたければ、それらの宗派からは離れ、
同じ真言宗でも醍醐派とか、修験宗(本山派・当山派)とかにいくしかないと。

どうやら日本人の宗教観に多大な影響を与えたのが、
奈良仏教に反発して中国から輸入してきた天台宗(後に密教化してしまった)、
奈良の三論宗出身の空海による、華厳宗空海派ともいえる真言宗、
これらであったように思えます。
ただでさえ初手から正確に認識されていなかった「仏教」について、
余計庶民に不正確な認識を与えてしまった二大巨頭でしょう。
こんなお互い様な、しかも複雑な誤解に基づくものが「坊さん」ですから、
医療現場、特に重病人に対するケアなんて、
病人側も、それに配慮した病院側も、
また心の豊かさ「しか」得られない坊さん側も、
みんな揃って願い下げ・・・・なんだけど、
やろうという姿勢だけは見せておかないと建前上問題が・・・・
というジレンマにあるのが現状でしょうね。

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