喫茶Honfleur掲示板 2007〜2009年

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Message#13959 2008年6月6日(金)01時18分
From: 和井 恵
変更
Re2:ぼんちゃんへ
聖者ぼんちリンポチェさんのメッセージ(#13957)への返事

> まず、話の流れの都合上(というだけでもなかろうけど)、
> 「外因」と「外因の働き」とは区別して考える必要があるでしょうな。
> まあ、「外因の働き」がなければ、その事物は「外因」と名乗る資格もないですが。

名色(nAma-rUpa)という言葉があるよね。
それは「人によって名づけられたもの」と理解すればいい。
つまり、認識できる(した)対象が「名色」であり、
認識と切り離されたものは名色ではないのです。

初期仏教における素朴な実在論として、色とは物質の事です。
色(rUpa)とは「こわれるもの(こと)」と言う意味です。

ですから、色といった場合、認識の有無に関わらず物質を示します。
わざわざ名色というのは、苦しみと物質とのかかわりの中で、
「認識(識別作用)」を除いては、その仕組みが成立しないからです。

これで、十二縁起で、識の次に名色が現れてくるのが解るでしょ。


> 例えばあべるさんの出してきた喩え、
> 女性の写真やDVDがあっても、それだけでは勃起しませんから。
> 見ても何とも思わず、潜在意識にも溜まらない、
> そういう人に対してはその写真やDVDは外因でさえありません。
> 因というからには果が必要です。

喩えばここに、水の入ったコップが置いてある。
「無明」の状態は、このコップがグラグラして右に左に大きく揺れ、
中の水が大きく波打っている状態。
何故揺れているかというと、「自立」していないから。
何かに「依存しようと」しているから、その相手が変化することによって、
自分もモロにその影響を受けて、揺れ動いてしまう。
ロープで縛られて、あちこちから引っ張り回されている状態。

で、不還に到達すると、このロープが全て切れてしまうから、
コップそのものは安定(自立)する。
ただ、風(外からの刺激)が強いと、多少の「さざ波」が一時的に生まれる。
しかし、コップそのものは安定しているので、その刺激から離れさえすれば、
すぐにまた波一つ無い水面に戻ることが出来る。


> そこでどうやって不還に達するか、の方法論になるわけですね。

釈迦が最初に五人の比丘たちに行ったのは、
オウムで言うところの「ジュニアーナ・ヨーガの技法」を使って、
相手の心の中に巣食う「誤謬」を、一つ一つ壊していったのだと思います。
一種の「カウンセリング」のようなものかな…

これによって、「智慧の解脱」が起き、「無明」が消滅します。
その時に、単なる観念や概念などではなく、まさにありありと、
リアルな実感を伴った、確固たる認識(確信)が生まれるのです。

これは、苦しみである(と、リアルに直感として解ってしまう)。
これに近づくこと、交わること、関係を結ぶことは、苦の生起に繋がる。
私はそれらを厭い、近づくことなく遠く離れよう。それは苦因の滅尽である。
すると、それを実戦するための道が、自ずと明らかになって見えてくる。

で、この状態ではまだ、外からの刺激には、少し反応してしまうのです。
自分の心の中に、慢・じょうきょ・無色貪・色貪などがまだ少し残留しているから。
慧解脱をした後に、慢とじょうきょが現れます。
下手をすると、これらに振り回される危険がある。
この時に、これらの「結」を解いていく浄化の瞑想が「四禅定」なのです。

  心解脱は、知見(慧解脱)のさらに先。
  原始仏教では、知見を得て、おごるな、という(1)。
  心解脱は、もっと先である。

  (注)(1)「南伝大蔵経」9巻、346、357、361頁。

詳しいことは、別の機会にやるけど、「四禅定」を理解する最大のポイントは、
何故最初に「うじん(熟考)」と「うし(吟味)」が要素として来ているのか、ということ。

普通に考えたら、変だよね、これは。
「瞑想」するのに「あれこれと考える状態」が最初に来て、それが初禅定だなんて…
そして、その思索する状態に、喜と楽が伴っているわけで。
さーて、この状態とは、いったいどのような状態を指すのでしょうか?


(途中だけど、続きはまた後でね。)

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